被災お見舞いと新たな志

東北関東大震災にて関東大震災に次ぐ多くの尊い人命が失われました。心よりご冥福をお祈りいたします。また、被災された皆様方には多くの困難に立ち向かっておられることと思います。心よりお見舞い申し上げるとともに、国民の一人として皆様の健康を守り再び平穏な日常生活に戻れるように少しでもお役にたたなければならないと考えております。想定をこえる津波による福島第一原子量発電所の事故は、現場における関係者の命がけの作業により最悪の危機を脱したかに見えます。現場の皆さんには身の危険を顧みずに事故拡大阻止のため貢献されていることに心から感謝を申し上げるとともに、尊敬の念を持つものであります。

また、海外の多くの友人から「私たちの気持ちは、被災された多くの日本の人たちとともにあるます」という暖かい連帯意識を表明するメールを頂戴しました。今年は、世界人口が70億人に達し益々地球社会が込み合う中で、この様な暖かい連帯意識が国境を越えて着実に広がっていることを感じる事が出来ました。大きな救いであったと思います。

これからは被災者の救援を確実に実施するとともに、被災地域の復興に向け国民が一丸となって取り組まなければなりません。そしてこの復興が単なる「以前に戻る」だけの復興ではなく、未来に向けて我が国が目指す方向を示し、沈滞してきた我が国をあらゆる意味で再び元気づけるものとなるべきでしょう。その為に、政府内の企画及び総合調整を担う「復興庁」の創設はよくよく考えた上で実行すべきでしょう。

そして、人、モノ、金、情報が飛び交うグローバル化の中で、単に自然災害のみならず、原発事故、インフルエンザのパンデミック、国際的テロリズム、更に、有事を含めたあり得る様々な「脅威」に対処する危機管理体制を構築していかなければなりません。米国をはじめ欧米先進諸国は、2001年の9.11テロ以来様々な「脅威」を想定して危機管理体制を構築してきました。残念ながら我が国は、国内の沈滞状況のなかで、先進諸国のこうした動きにはついていけず明らかに出遅れてしまったことは大いに反省しなければなりません。

この度の大震災において多くの人命を失い40万人をこえる被災者を出したことの歴史的な重みをしっかりと受け止めて、未来志向で大胆に我が国を立て直す志を多くの国民の皆様とともに共有すべきことを痛感しております。

武見 敬三