活動報告

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1.IMF/世銀総会グローバルヘルス・セミナー準備委員会共同委員長就任。 今年10月にIMF/世界銀行総会が48年ぶりに東京にて開催される。

この総会にて正式行事としてグローバル・ヘルスに関するセミナーを開催することとなり、私はその為の準備委員会の 共同委員長にクリスチャン・バエザ保健・人間開発局長とともに就任した。

私は、過去10年間のグローバル・ヘルスは資金も潤沢に集まるゴールデン・エイジであった。しかし、今後の10年間は長期化が予想される世界経済の低迷を背景に特にG7諸国中心に 資金調達はがぜん難しくなることを指摘した。

既に、途上国においても医療財源の75%は国内財源により占められているが、今後益々増える非感染症分野の需要などに対応するために も国内財源を増やしていくことが確実に求められる。

その為に、同総会に集まる財務大臣を中心に190カ国から集まる約2万人の参加者に、保健医療への効果的支出は健康改善のみな らず経済発展や社会的格差是正を通じて社会の安定にも寄与する投資であることを理解してもらうセミナーを開催することにした。

特に、ユニバーサル・ヘルス・カバレージと呼ばれる誰もが負担可能なコストで適切な医療を受ける事が出来る制度を創設することが、どれだけ経済の安定成長や社会的格差是正に貢献するかを徹底的に議論してもらうことにした。

この点は、我が国は昨年国民皆保険制度50周年を迎えており、安定した広範囲にわたる中産階級社会を作る上でこの制度がどれだけ貢献 したかを 最もわかり易く説明できるモデル国であると言える。

2.5月7日から10日まで北京に滞在し、北京大学にて世界保健機構(WHO)総会にオブザーバーとして出席する若手研究者及び学生を対象としたワークショップが開催されており、そこでWHO改革の講義を行った。

将来の国際保健政策人材を育てる為に、北京大学が中心となり戦略的に取り組んでいる様子が良く理解できた。若い研究者らはいずれも優秀なやる気のある若者たちで英語でのコミュニケーション能力も十分に可能であった。

3.5月11日、12日両日に、ハーバード大学上海センター主催「ビジョン21」セミナーに出席し、アジアの保健問題に関するセッションのモデレーターを務めた。

中国の参加者から経済成長のもとで社会的格差是正が重要な課題となっており、その為に農村地域における医療提供体制の充実、都市部に移動してきた人々に対する医療保険制度の整備など数々の課題があることが説明された。この分野は、日本と中国の協力し得る案件が山ほどある事を認識した。

4.6月10日から17日まで、ロンドンにて開催されたパシフィック・ヘルス・サミット(PHS)に出席した。

この間、ウェルカム・トラストという巨大なグローバルヘルス分野で活躍する財団にて開催 された世界の高齢化に関するワークショップに参加した。これは、旧知のマイケル・バートPHS事務局長からの招請により出席したものである。

武見 敬三