活動報告

1.9月13日から20日までノルウェーを訪問、オスロでは、旧知のシグレン・モジュダル女史が院長を務める我が国の保健衛生科学院に相当する研究所にて「人間の安全保障と健康」と題した報告をし20名ほどの保健医療政策の専門家との意見交換をしました。

また、麦谷眞里厚労省国際担当審議官とともにノルウェー政府の援助庁長官や同庁保健医療担当官、保健外交担当首相補佐官等とグローバルヘルスに関する今後の日本とノルウェーとの協力につき意見交換をする事が出来ました。

ノルウェーは、グローバルヘルスに熱心に取り組み、海洋石油資源による豊かな財政を活かしこの分野に重点的に資金協力をしてきました。
今では、小さなノルディック諸国の一つだなどと侮れぬ役割をグローバルヘルス分野で果たし始めています。

2.9月26日から29日まで、フィンランドの首都ヘルシンキを訪問し、フィンランド保健衛生科学院主催の国際保健衛生科学院会議総会にて、グローバル・ガバナンスに関するセッションにてフィンランド援助庁長官の報告に対しゲスト・コメンテイターの一人として所見を述べました。
私は、多くの国の保健衛生科学院が、バイオメディカルな研究に重点を置くのは当然としても、保健システムに関する政策研究能力の向上が求められること、保健システム強化の議題としてのモメンタム作りにも貢献しうること等所見を述べておきました。
同総会には、我が国の保健衛生科学院院長の林謙治さんも参加されており、東日本大震災に際しての災害・復興医療の現状につき報告をしておられました。

3.10月22日から26日まで、ベルリンにて開催されたワールド・ヘルス・サミットに参加しました。
世界保健人材連盟(Global Health Workforce Alliance:GHWA) により企画された世界の保健人材の危機を特に深刻な状況にある国々に焦点をあていかに改善するかを議論するセッションの問題提起及びコーディネーターをしてきました。
最近は、色々な国際会議にサミットという名称が使われるようになり、現にパシフィック・ヘルス・サミットという国際会議も毎年開催されます。このベルリンでのサミットは、先進諸国の大学医学部のネットワークが政府、医薬品業界等の支援を得て運営しており、日本からは京都大学が参加しています。

4.12月4日から8日まで、ワシントンDCに本部のある世界保健機構(WHO)の地域事務局であるパン・アメリカ保健機構(PAHO)主催の「健康分野における人間の安全保障アプローチ」に関する専門家会合に出席しました。
我が国が人間の安全保障に関心を持つ理由、人間の安全保障において健康はその中核を占める重要分野であること、具体的な問題をより効果的に且つ健康関連分野を効果的に連携させ解決する付加価値の高い政策概念として発展させていくことが必要と述べてきました。
PAHOは、人間の安全保障アプローチを実践的に発展させようとする唯一の地域組織です。
来年5月には、ペルーの首都リマにて国際交流センターがPAHOと共催で人間の安全保障を健康問題に適用する際のガイドライン作りを目指してセミナーを開催する準備をはじめます。

武見 敬三